これまでも多くの矛盾がヒップホップをより真に迫る自由へと近づけてきた
逆に、より自由を求める事で矛盾が生まれ、それをどうにか消化してきた結果が今の現状であるとも言えるが
どちらにしろ時代や地域を跨ぐたびに、大きい方は人種や宗教、小さい方は個人的な感覚のレベルまで、様々な括りの思想をヒップホップが肯定してきた事はBboy一人一人が証明していながらに実感するところだろう
話題のブレークダンスオリンピック種目化もヒップホップが直面している次なる大きな矛盾である
この矛盾を乗り越える事でヒップホップは更なる自由を掴み取るだろう
これを書いている時点では種目化が成立したかはわからないが、
思うにかの運動はシーンを一丸にさせ目標は達成されたように見える
この先がどう転ぼうと結果は成功という事にされるだろう
反対運動の一つも生まれなかった事からこのことは間違いない
しかし一つの集団としてこんな事はあり得るだろうか、私はそこに違和感を抱いた
なにか有益な反対意見すら窮屈な思いをしているような気がしてならなかった
そこで反対意見を発する事に消極的になってしまう方にも責任は感じるが
集団が考える事を止めた時、意見は一つに集約され、先駆けの勇者が成功といえば全て成功になる
危ない橋も皆で渡れば怖くない精神では、もし橋を渡る事が出来ても先の霧は晴れない。橋の具合によってはある意味で全滅もありえる
霧の向こう側の本来なし得た成功、裏で存在し得た違った形での成功を引き寄せるには、一人一人が自分の頭で考えて、選択を他に委ねない事が重要だ
私はオリンピック種目化に反対しているわけではないが、このままでのシーンが作り上げるそれに、興味が無いわけではないが期待は出来ていない、というのがかの運動を見ていて抱いた正直な感想だ
私はかの運動に反対をしていなければ賛同もしていないが、少なくとも目の前の霧は晴れている
私自身の活動がいつか何かの手助けになるのであれば幸いであるがこれも期待はしていない
もしあなたが今後も勇者の後をついて行くのなら、不安を通り越した思考停止から前に従うだけの子羊としてではなく、自立した仲間として、勇敢に新天地を開拓していってくれる事を私は横目に望む
矛盾を恐れず考える事をやめるな
迷いという霧を晴らすのは他でもないあなただ
以上が私からのプロパガンダである